数学的なコミュニケーションをたのしむ教室を
本校3年目になりました内田 武瑠です。今年度は初の1年生の担任となりました。
昨年度は、子どもたちが対話を通して課題解決を行っていくために、課題解決時に用いた数学的表現(モデル)に焦点を当てて研究を進めました。
この研究を進める中で明らかになったことは、操作的活動の重要性です。
子どもに一方的に与えた数学的表現では、そこに子どもたちなりの意図や思いがなく、どのように考えたのか、どんな学的な見方・考え方を働かせたのか等を子どもが十分に説明できないことがありました。
そこで、子どもが必要感を伴って操作的活動を行う場面を設定することで、子どもたちはそれを契機として、自分の思考を自分なりの数学的表現で表し、対話していきました。
また、自分なりの数学的表現を用いて課題解決していくことで、別単元においても、その数学的表現を用いて課題解決しようとする姿が見られました。
しかし、課題も明らかになりました。それは、子どもたちが自分なりの数学的表現を大切にすることで、他者の数学的表現との関連や他者の解決方法に興味をもてない子どもの姿が見られたことです。これでは、対話によって子どもたちがつながり、課題解決することが難しくなることがあると考えます。
そこで、本年度は、子どもたちの数学的なコミュニケーションの在り方に着目して研究を進め、数学的なコミュニケーションをたのしみながら課題解決する子どもの姿を目指していきます。