算数科 東野臣祐

子ども同士で対話しながら課題解決に繋げる

本校2年目になりました。今年度は,1年2組を担任させていただきます。

本年度,算数科では,思考を可視化する手立てについて研究を進め,子ども同士で対話しながら,課題解決していく姿を目指します。では,どうれば,自ら見いだした問いや思いを基に学びを進め,子ども同士で対話しながら,課題解決していくのでしょうか?

昨年度の実践を踏まえ,本年度研究を進めていきたいことを述べさせていただきます。

①問いや思いが生み出される問題場面の開発
昨年度の実践「メイク10ゲームをたのしもう(1年生 あわせていくつ ふえるといくつ)」で,ゲームの攻略法を明らかにするという単元のゴールに向かって,子どもたちは,問いや思いを連続させていきました。しかし,教師が子どもたちのつぶやきを板書するなど,教師の出があって,対話に繋げる場面が多くありました。そこで本年度は,ずれが生まれるような問題場面を開発していきます。目の前の事象と素朴概念との間にずれが生じた際や,自分の考えと友達との考えの間にずれが生まれた際に,自然と対話が生まれます。教師が介入せずに,子ども同士で対話をしながら課題解決に繋げていきたいと思います。

 

②思考を可視化する手立て
「メイク10ゲームをたのしもう」では,ゲームの結果をワークシートに書いてはいましたが,そこに思考が表出して,モデルとして考えを可視化することはできていませんでした。そこで,学習していく中で生まれた困り事や問いから課題を設定します。子どもの「やりたいこと」「明らかにしたいこと」に沿った課題を設定することで,自分の思いを正しく友達に伝えたいという思いが高まるはずです。そうすることで,相手意識をもって,図に線を描き入れたり,教具を活用したりすると考えます。

 2月の研究発表会で行った「ドリームパークをつくろう(1年生 かたちづくり)」で,4枚の直角二等辺三角形の色板では,「真四角が作れる」「作れない」というずれが生まれたことにより,教具を使いながら,思考を可視化し,自分の考えを伝えていく姿がありました。このように,自分の考えを伝えるための教具や学びの足跡を充実させ,思考を可視化させていきたいと思います。そして,自分の考えが伝わったという成功体験を積ませていきたいと思います。